この旅行記は、2015年までに私たち夫婦が隔年八重山へ旅行した時の内容を数回の記事に編集したものです。
【目次】
- 初めての与那国島!
- 民宿モスラ
- 久部良港
- 海底遺跡観光
- 島の歴史を感じた与那国民俗資料館
- 与那国島のテーブルマウンテン ーティンダハナタへー
- 海の色が格段に美しい祖納の漁港
- ティンダハナタ
- ティンダハナタの頂上は?
- 世界屈指の大きさの蛾が展示 アヤミハビル館
- まさかの発熱
- 夕食は、島料理のいすんで堪能
南の島旅行記vol.10
初めての与那国島!
今回は、与那国島を2泊3日でご案内します!
与那国島は、石垣島に来るたびに毎回渡航にチャレンジしていたのですが、冬は天候不良で飛行機が欠便になることが多く、また、与那国島に渡れたとしても、帰りが怪しいという日も多々あり、これまで行くことが叶わなかった島です。
今回は、運よく天候が安定しているので、早速まだ見ぬ与那国島に出発です。
テンション上がります!嬉しい!!
いつも島に渡る場合は、離島桟橋なんですが、今回は飛行機で一気にわたるので、離島桟橋と方向が反対になる空港に向かいます。
今回乗る飛行機は、この飛行機。
ボンバルディアDHC-8-100です。
飛行機は、どんな飛行機でもわくわくします。
この飛行機は、定員40名と今まで飛行機に乗った中で一番小さいですね。
見ての通り、プロペラ機です。
石垣島から与那国島までは、30分ほどで到着するので、遊覧飛行のようなものです。
プロペラ機はジェット機より低い高度を飛ぶので、上空から西表島など八重山の島々が近くに見えて楽しいです。
CAさんも、上空からの観光ポイントは、機内放送で説明してくれます。
あっという間に、与那国島へ到着です。
初上陸は、ちょっと曇り空でした。
与那国島は、台湾まで約125kmの国境の島。
沖縄本島に行くよりも、台湾へ行く方が近いんです。
与那国島は、八重山諸島の西南に位置しますが、1390年以前は、琉球国とは別の与那国首長国として独特の文化を持っていました。
その名残として、現地では、島の東の岬の東崎をアナイサアテと呼び、西の岬の西崎をイリサアテと呼んでいるなど、島独特の呼び名が多数残っています。
参考文献:地質調査所、矢崎清貫、地域地質研究報告 5 万分の 1 図幅
宮古島(19)第 7 号 『与那国島地域の地質』
とりあえず宿からの送迎車に乗って宿へ出発。
空港から15分くらいの所にお世話になる宿、「民宿モスラ」に着きました。
民宿モスラ
ここが宿のロビー兼居間。
座った瞬間、かたぁ!
床がコンクリートでその上にフローリングの模様をしたウレタンが貼られていました。
そういえば、波照間島に泊まった時の宿の床や壁もコンクリートだったなぁ。
八重山は、台風が半端ないパワーなので建物は、ほぼ全部コンクリートになっているところが多いです。
民宿なんかは、二階建てのところは、ほとんど見ないです。
今回、島の移動はレンタカーなので、事前に宿で用意してもらいました。
今日は、しょっぱなから与那国島で一番興味深々の海底遺跡?と言われるものを見に行きます。
与那国島の海底遺跡?は、1986年に地元のダイバーに発見されました。
それ以降、学術調査が幾度も行われていますが、学術的に遺跡である確証は未だ得られていません。
ということで、当ブログでも、「海底遺跡」という言葉を使っていますが、現時点では他の観光パンフレット等と同様、呼称として使用しています。
したがいまして、学術的な「遺跡」として記述するものではありません。
本当は、ダイビングで見に行きたかったのですが、海底遺跡付近は、潮の流れが速く、上級者向けのコースに加え、水深も数十メートルある結構深いところもあるので、おとなしくグラスボートにすることにしました。
(出典:(株)石垣島トラベルセンターパンフレットより掲載許可取得済み)
久部良港
それでは早速、レンタカーで乗船場まで出発!
乗船場は、島の西側の港の久部良港。
だいぶ前にドラマ”Drコトー診療所”で有名になった島なので、その時の泉谷しげるが漁業長役でドラマの中で詰めていた場所がここです。
海底遺跡観光
この港から、海底遺跡の観光船が出向しているので、乗船します。
早速、乗船して出港です!!
すれ違いに他の観光船が帰ってきました。
外海は、やっぱり波が結構きついです!
もう少し天気が良かったら写真もいい感じに撮れたんですが・・・。
与那国島は島の周囲の約9割が、このような断層と浸食による断崖絶壁の島です。
約30分で遺跡ポイントに到着ですが、外海なので結構揺れます。
はい!海底遺跡の写真一枚では、なんじゃこれ?で終わってしまうと思いますので、ご興味のある方は動画をどうぞ!
【注意】結構、波のため画像も揺れていますので、1分40秒ほどの挿画ですが船酔いする方は視聴をお気を付けください。
当日、私たち夫婦の他にも家族ずれの3人が乗船していたのですが、その家族のお母さんは、船酔いのため、お子さんの”お母さん凄いから早く見に来て!”という言葉も空しく、出港後10分から帰港まで、船の洗面所にこもっておられました。
このグラスボートの海底遺跡見学は、1時間30分ほどかかります。
海底遺跡まで片道30分ほどで、見学30分弱という感じでしょうか。
見学の終了時間がきたので帰港することに。
海底遺跡を満喫して帰港しました。
もう一組の家族のお母さん、真っ青な顔で化粧室から出てこられてお気の毒でした。
島の歴史を感じた与那国民俗資料館
帰りに与那国民俗資料館というところがあったので立ち寄りました。
郷土の暮らしがわかる品々が展示してありました。
中でもこれは、戦争当事国の歴史を感じます。
このお皿の裏側です。
made in japan ではなくmade in occupied japanなんですね。
歴史が重い。
そろそろ夕方になってきたので宿に戻ることにしました。
帰り道に海岸線を通ったのですが、さすがに外海にぽつんとある島だけに波が荒いです。
こんな海岸の場所にお墓がありました。
自然は、厳しいですね!
与那国島のテーブルマウンテン ーティンダハナタへー
与那国島2日目は、与那国島のテーブルマウンテン?のような一際異彩を放っているティンダハナタへ行ってみます。
久部良港の近くにある宿を出発し、租納へ向かいます。
空港の横を通て、山手のほうにティンダハナタがまじかに迫って見えてきました。
見れば見るほど変わった岩山という感じです。
ギアナ高地のテーブルマウンテンのようなこの台地は、上層は琉球層群の琉球石灰岩、下層は、八重山層群の砂岩と泥岩でできています。
参考文献:E-journal GEO Vol. 15(1) 44-54 2020 与那国島のジオサイト―台湾島を望む露頭が語る地形形成環境―
天然の展望台は、この山の中腹にあります。
旅行ガイドには、ここからの眺めは東シナ海が一望できてすばらしいと書いてあったので、期待に胸が膨らみます!
海の色が格段に美しい祖納の漁港
振り返って海側を見れば租納の漁港が見えるのですが、海がエメラルドグリーンで本当にきれいでした。
漁港内の海の色がこれだけきれいだなぁと思った所は、ここが初めてです。
さて、それでは、ティンダハナタへ出発!
ティンダハナタ
ティンダハナタへは、入り口まで車で行くことができます。
天然の展望台までは、遊歩道が整備されているので歩きやすいです。
岩肌は、溶岩のような感じがしますが、これは琉球石灰岩です。
新生代にサンゴがあった場所が隆起してできたところなので、化石もみられます。
途中に”イヌガン”と呼ばれる伝説の場所がありました。
この伝説の説明が書いてありましたが、結構こわいですね。
この先に自然にできた展望台があります。
ガイドに載っていた通り、祖納の集落と東シナ海が一望できました。
きれいな景色にしばし見とれていたのですが、ふと思ったのが”この山の頂上にはいけるのだろうか?どうなってるの?”ということ。
早速、google mapで頂上に行けるのかどうか見たところ行けるみたいだったので、行ってみることにした。
ティンダハナタの頂上は?
元来た遊歩道を戻って、車に乗り、舗装路を登っていきます。
しばらく車を走らすと、牧場のような草原の入り口があります。
牛が放牧されているので、やっぱり牧場?私有地?
と思いながら、遠くに牧場の人らしき人影が見えたので、”写真撮影がしたいので立ち入りは、可能ですか?”と尋ねたら、”いいよ。でもここの端っこは断崖絶壁になっているから気をつけてね”と許可を頂けました。
許可を頂けたので、早速この山の端っこに向けて草原の中を歩いていきました。
牛の他に与那国馬もいました。
草原の端っこまでいったら、本当に下がない!
下まで約75mの断崖絶壁。
それでも祖納の集落が一望できて、先ほどの自然の展望台で見るよりも絶景です。
でも、足が笑ってる~。。。50cm先は断崖~。
私は高所恐怖症なので、腰から下がむずむずするので早々に引き上げました。
世界屈指の大きさの蛾が展示 アヤミハビル館
車に戻り、ここから車で5分くらいのところに、怪獣映画のモスラのモデルになったヨナグニサンという巨大な蛾の資料館アヤミハビル館があるので、立ち寄ることに・・・。
これが日本で一番羽が大きい蛾のヨナグニサンです。世界的には2番目に羽が大きい蛾なんだそうです。
固有種のクワガタも展示してありました。
まさかの発熱
そろそろ夕方になったので、今晩の夕ご飯にしようかなと思った時のこと。
お昼ごろから背中がゾクゾクしていて風邪をひいたかなぁ?と思いながら強い風邪の中、うろうろしていたら症状が強くなって、なんか変?
旅行をよくするので、薬や体温計などを常備しているので車の中で熱を測りました。
案の定、体温計の数字は、37度8分ほど。
ちょうど、正月の時だったので医者も休み。
仕方がないので、風邪薬を呑んで夕食を採って早々に休むことにしました。
夕食は、島料理のいすんで堪能
今日の夕食は、宿ではなくて外で地元のものを食べようということにしていたので、
宿の近くにある島料理いすんという店に行きました。
ここは、ガイドブックに郷土料理が堪能できる店ということで紹介されていたので
決定!
夕方6時に店に入って、一品で頼みました。
色々メニューを見て、その中に長命草の天ぷらというのがあったので一番に頼みました。
長命草の正式名称は、「サキシマボウフウ」と言います。
塩水を好むちょっと変わった草なので、海辺の崖にへばりついています。
天ぷらをいただいたので、もずくでさっぱり。
この後にも、カジキの刺身、長命草の焼きそば等々堪能しました。
翌日、37度8分あった熱も幸いにして、熱はなし。
復活しました!!
to be continued.