- インドカレー屋さんは、密かに流行っている?
- なんでインドカレー店は、流行ってるの?
- 実は、インドカレーは自宅でも簡単に作れます!
- インド北部と南部でだいぶ異なるインドカレー
- インドカレーを自宅で作る
- 材料の下準備
- エビの漬け置き
- カレーの薬味油
- 下準備の材料を組み合わせてインドカレーを作る
- ナンを作る
- まとめ
インドカレー屋さんは、密かに流行っている?
小さいながらも街中に結構、インド人が作っている本格的なインドカレー屋さんがここ10年くらいで多くなったと思いませんか?
私が住んでいる所は、夜の7時半を過ぎると外に人影がなくなり、ガソリンスタンドも街に唯一のホームセンターも閉店になる超田舎町ですが、JRの駅の1階にインドカレー屋さんがあります。
初めて見かけた時には、吉野家や王将すらないこんな田舎に、よもやインド人が作っている本格的なインドカレー屋さんがあるとは思いませんでした。
いつも、お昼のランチ時や夕方になると、インドカレー独特の食欲をそそられる何ともいい香りが駅前に漂ってきます。
結構、お客さんも入っています。
また、お財布にも優しい価格ということもあって、私の周りでは、密かにジワジワ人気が上昇しています。
私の前の職場では、同僚3人で、1週間に1回は、職場の近くにあるインド人が作っているインドカレー屋さんでカレーを食べるというカレー同好会というのをしてました。
そこの店も、お昼時は早めに行かないと、すぐに満員になってしまいます。
やっぱり、インドカレーは流行ってますね!
それでは、どれくらい流行っているのか数字で見てみると、2008年の全国のタウンページでインドカレー店の総登録件数は、569件だったのが2017年では、2162件になっています。
10年間で実に約4倍に増えていますね。
試しにネットの「iタウンページ」でインドカレー店で検索してみて下さい。
このブログを書いている時点で、検索してみると全国で2858店でした。
2017年より700店弱増えてますね。
なんでインドカレー店は、流行ってるの?
ネットを見ると流行っている理由は、“ヨガをやっている人が好んでインドカレーを食べているので、ヨガ人口が増えているから”とか、“インドに海外赴任するビジネスマンが増えているので、そのビジネスマンが帰国後にインドカレーをよく食べるため”とか書かれているのを目にしますが、個人的には以下の様なことが理由かなぁ? と思います。
インドカレー店は、食欲をそそられる匂いがオンパレード
食欲をそそられる匂いのランキングというのがあります。
☆においだけで食欲をそそる食べ物ランキング1位から10位☆
1位 焼肉
2位 カレーライス
3位 焼きたてのパン
4位 お好み焼き
5位 焼き鳥
6位 うなぎ
7位 やきそば
8位 インスタントラーメン
9位 ケンタッキーフライドチキン
10位 焼きとうもろこし
(出典:gooランキング)
このランキングで、第1位の「焼き肉」は、肉の焼ける時の匂いということで、インド料理のシシカバブやタンドリーチキンにも当てはまるかなぁ? と思います。
第2位の「カレーライス」は、そのまんまですね。
第3位の「焼きたてのパン」は、インド料理の定番「ナン」や「チャパティ」などが当てはまると思います。
このように、インド料理は食欲をそそる匂いのする料理が集まっているので、お腹がすいている時ならなおさら、”食べたい!”と思う人が多いのだと考えます。
お財布にやさしい
インド料理のランチは、日替わりサービスランチであれば700円前後で飲み物まで付いて来る店が多いです。
私がよく行っていたインドカレー店では、ポイントカードがあってスタンプ20個溜まったら500円引きになりました。
ディナータイムでも、3000円もあればカレー2種類、サラダ、スープ、タンドリーもの1品、焼き物1品、ナン2種類、飲み物、デザート等々で食べきれないほど出てくるところが多いです。
万が一、残してしまってもテイクアウトもできると思います。
実際、妻とインドカレー屋さんに行って食べきれなかった時には、テイクアウトしました。
帰りの車の中は、インドカレーの香りでいっぱいになりましたが(笑)。
インドカレーは薬膳がからんでいるらしい?
インドカレーには、皆さんもご存知の通り、結構多くの香辛料が使われています。
これらの香辛料の中には、実は、漢方薬に使われているものもあり、健康効果があると学会発表されています。
その役割とは、2017年の(一社)日本調理科学会で発表されたポスターセッションの中で以下の様に説明されていました。
(1)カレーの基礎特性
文献調査より、カレーには30種類以上の様々なパイスが存在することがわかった。中でも代表的なものとして、コリアンダー、クミン、フェヌグリーク、ターメリック、オレガノ、ペッパー、フェネル、ジンジャー、オニオン、カルダモンなど10種類のスパイスがカレーに用いられている。また、これらのスパイスについてさらに調査した結果、漢方薬として使われていたものが多く、肝臓・胃腸の働きを良くする、せき止め、疲労回復、殺菌作用、下痢止め、風邪・肥満・二日酔い・冷え性・肩凝り予防など様々な健康効果があることがわかった。
(出典:「平成29年度大会(一社)日本調理科学会 カレーの効能・効果と新規レシピの考案」セッションID 1P-56)
つまり、漢方薬としても使用されている香辛料を使ったインドカレーは、体に良い薬膳とも言えるでしょう。
私は、胃があまり丈夫なほうではないので、こってりしたものなどを食べると必ず胃もたれを起こして、胃薬のお世話になります。
しかしながら実際、インドカレーやタンドリーチキンなど結構ボリュームがあるインド料理を食べた後でも、不思議なほど胃もたれになったことはありません。
材料費が安い
インドカレーは、材料費がとにかく安いです(自宅で実際に作ってみて実感です)。
インドカレーのナンは、強力粉&薄力粉をこねって焼いたものなので1枚当たりの材料原価は、100円もしないでしょう。
また、カレーは野菜と香辛料に肉類は鶏肉か羊肉なので1杯当たり100円程度。
タンドリーチキンも1個30円くらいでできます。
シシカバブは、羊肉の代わりに鶏肉を使っているお店も結構あるので、1本20円くらいで出来ますね。
このように、インドカレーは、とにかく材料費が安いので、お店側にもお財布に優しいのです。
これらの4点を考えると、インドカレー店は増えるべくして増えている感じがします。
実は、インドカレーは自宅でも簡単に作れます!
私の妻も大好きで、子どもができるまでは、よく2人でインドカレーを食べに出かけました。
それならばということで、実は、もうかれこれ10年くらいになりますが、我が家では、インドカレーを食べたくなったら自宅で作っています。
もちろんナンも作ります。
ナンやシシカバブ、タンドリー○○の類は、お店ではタンドール窯という特殊な窯で焼きます。
でも安心してください、自宅では窯の替わりに、オーブンやフライパンを使って簡単にできます。
子どもができてからは、さすがに香辛料満載のインドカレーを食卓に並べるわけも行かず、自宅で作っていなかったのですが、いつも妻がインドカレーを食べたそうにしていたので、今晩は、妻のために2年ぶりにインドカレーを作りました。
インド北部と南部でだいぶ異なるインドカレー
一口にインドカレーと言っても、インド北部と南部では、カレーの中身が全く違います。
カレー的には、インド南部四州以外はインド北部と大まかに二つに分けられる場合が多いです。
地図出典:freemap.jp
北部 |
南部 |
|
---|---|---|
肉類 | 羊、鶏、魚 | 無し(菜食) |
油 | ギー・菜種油・紅花油 | ココナッツオイル |
香辛料 | シナモン・クローブ・ナツメグ・ガラムマサラ等 | マスタードシード・カレーリーフ |
主食 | ナン・チャパティ等小麦由来のもの | 米 |
味 | マイルド | スパイシー |
コク | 乳製品 | ココナッツ |
状態 | とろみがある | さらさら |
インド北部と南部で、このような差が見られるのは、それぞれの土地で収穫できる作物が異なるということと、ヒンドゥ教では、基本的に肉を採らないなどの地域ごとの宗教によって食生活が変わるということが大きな理由です。
特に、北部では日本でもおなじみのタンドールで焼く、タンドリーチキンやシシカバブなど肉料理があります。
インドカレーを自宅で作る
妻のお気に入りカレーは、昔のインドの王様も食べていたと言われるインド北部のプラウンマサラというエビのカレーです。
今回は、このプラウンマサラを作りました。
材料に使う香辛料は、最近ではスーパーで1つ100円ぐらいからで売っています。
☆主材料
にんにくのみじん切り 大さじ2杯半
たまねぎ 2個
トマト 2個
エビ 8尾(お好みで)
ターメリック 大さじ2杯
コリアンダー 小さじ1杯
クミン 小さじ1杯
ガラムマサラ 大さじ1杯
☆薬味油の材料
クローブ 6個程度
カルダモン(ホール) 5個程度
シナモンスティック 1本
ローリエ 6枚程度
オリーブ油 大さじ4杯半程度
☆エビの漬けタレ用の材料
プレーンヨーグルト 250g
ターメリック 大さじ2杯
にんにくのすりおろし 小さじ1杯
アニスシード 小さじ1杯程度
レモン汁 レモン1/4個分
強力粉 300g
ベーキングパウダー 小さじ1杯
プレーンヨーグルト 200g
材料の下準備
にんにく
今回の「にんにく」は、国産はちょっと高いので、スペイン産の「紫にんにく」を使いました。
スペイン産は、価格が1個100円ちょっとで、香りもしっかりしています。
国産にんにくであれば、すべて肉厚で粒がそろった中身のものがほとんどですが、紫にんにくのちょっと残念なところは、にんにくの粒が不揃いなところです。
まず、このにんにくを小さじ一杯分程度の分量をすりおろします。
次に、にんにくを大さじ2杯半程度の分量をみじん切りします。
出来上がったらうつわに入れておきましょう。
たまねぎ
続いて玉ねぎのみじん切りをします。
玉ねぎは、実家から頂いた新玉ねぎを使いました。
鮮度がいいので、玉ねぎを切ると切り口から乳白色の汁が出てきます。
この玉ねぎをみじん切りにしてボールに入れます。
包丁は、よく切れる状態のものを使いましょう!
料理をする上では、玉ねぎにかかわらず当たり前のことなのですが、これを怠ると玉ねぎに関しては、とても具合の良くないことが二つほどできてしまいます。
・目が痛くて涙が止まらなくなるのがパワーアップする
玉ねぎを切っていると目が痛くなって涙が止まらない! といったご経験をされた方も多いと思います。
この目が痛くなって涙が止まらない原因は、玉ねぎを包丁で切ることによって、玉ねぎの細胞がこわれた際に酵素が発生し、この酵素が本来玉ねぎに含まれているアミノ酸と反応して硫化アリルという崔流物質が発生し、このような症状を引き起こすと言われています。(遠い昔、高校の時、生物の授業で先生から習いました)
切れ味が良くない包丁を使って玉ねぎを切ると、玉ねぎの切断面を押しつぶすような形で切断されるので、切断時に潰される玉ねぎの細胞が増えてしまいます。
これは、崔流物質を誘引する酵素も増えることになり、硫化アリルの量も増えて結果的に、より多くの崔流物質を発生させてしまいます。
つまり、切れ味の良くない包丁で玉ねぎを切ると、目が痛くなる状態がパワーアップしてしまうということです。
・切れ味の良くない包丁で玉ねぎを切ると、切断時に手元が滑りやすく危険
玉ねぎには、ご存知のように使う皮と皮の間に薄い皮があります。
この薄皮があるために、切れ味の良くない包丁で玉ねぎを切ると、切断時に皮が横滑りしながらはがれてしまい、包丁も横滑りして非常に危険です。
新玉ねぎの場合は、薄皮が普通の玉ねぎよりも少し厚いので、特に滑りやすいです。
トマト
トマトは、ざく切りで適当な大きさに切ります。
皮は、特に湯剥きしなくて良いです。
エビ
今回のエビは、冷凍庫に残っていたアルゼンチン産のエビを使いました。
エビの種類には、特にこだわっていないので安いバナメイエビやちょっと高めのブラックタイガーでも美味しくできます。
エビは、そのままでは匂いと食べた時にじゃりっという食感があるため、必ず背ワタを取ります。
背ワタを取ってきれいにしたエビは、キッチンペーパーでこまめに水分をふき取っておきます。
このひと手間で、美味しさがアップしますよ!
エビの漬け置き
プラウンカレーの主役のエビは、ヨーグルトと香辛料等が混ぜ合わさったものに30分ほど漬け込みます。
エビの漬けたれに使うアニスシードは、あらかじめオリーブ油で炒め、プチプチと音を立てて跳ねだしたら火を止め、他の材料と混ぜます。
これがアニスシードです。
なんか痩せた麦みたいですが、油で火を通すことによって独特の甘みが出ます。
エビの漬けタレ用の材料の中にエビを入れて混ぜ、30分程度冷蔵庫で寝かします。
寝かす時間は、30分以上であれば少々長くなっても大丈夫です。
カレーの薬味油
エビを冷蔵庫で寝かせている間に、カレーに使う薬味油を作って、インドカレーを仕上げていきます。
薬味油は、熱した油に写真にある4つの香辛料を入れて作ります。
皿の上にある5つのタネのようなものがカルダモン(ホール)、真ん中がシナモンスティック、下の葉っぱがローリエ、右がクローブです。
4種類を中火で油の中に入れます。
カルダモンやシナモンスティックがチリチリとはじけたら、入れた4つのすべての香辛料を取り出し薬味油の完成です。
下準備の材料を組み合わせてインドカレーを作る
先ほど作った薬味油にニンニクのみじん切りを入れ、中火できつね色になるまで炒めます。
火がきつすぎると、にんにくがすぐに焦げるので火加減は注意してくださいね。
にんにくの色合いがこんな感じになったら、玉ねぎを入れます。
玉ねぎは、中火できつね色になるまで炒めます(だいたい10分くらいです)。
玉ねぎが、きつね色になったらトマトを入れます。
トマトを入れて5分くらいでトマトがペースト状になります。
この状態になれば、香辛料3種類(コリアンダー、ターメリック、クミン)を入れていきます。
続いてエビを漬けて寝かせている材料もすべて入れます。
しばらく、中火で材料をなじませてから仕上げにガラムマサラを入れます。
ガラムマサラを入れると、カレーの風味が一段と良くなります。
しばらく、かき混ぜてなじませれば出来上がりです!
ナンを作る
今回のナンは、強力粉とベーキングパウダーだけを使って短時間で仕上がる方法で作ります。
まず、材料を量ってボールに次々入れていきます。
これをヨーグルトでこねます。
ベーキングパウダーを入れる時は、強力粉にまんべんなく混ざるようにふるいにかけて入れることをお奨めします。
こねてできたナンのタネは、こんな感じです。
このタネを3等分して、できるだけ薄く延ばします。
あとは、フライパンで焼くだけです。
フライパンがテフロンの場合は油はひかずそのまま焼いてください。
火は3分くらいは中火であとは弱火で蓋をして焼きます。
こんな感じに、もこもこしてきたらひっくり返して蓋をして3分ほど焼きます。
出来上がりはこんな感じです。
結構、手間のように感じられるかもわかりませんが2,3回作って勝手がわかれば40分くらいでできますよ。
まとめ
やはり、自分の家で作るメリットは、味を自分の好みに調整できるということと、安上がりで出来るということに尽きます。
香辛料は、最近はスーパーでも手に入りますし、ナンを一から作るのが面倒という方には、ナンだけ出来上がったものが売られていますので、カレーだけオリジナルを作ってという楽しみ方でも十分美味しく楽しめます。
自家製インドカレーは、一度食べたらやみつき間違いなしです。