【目次】
この旅行記は、2015年までに私たち夫婦が隔年八重山へ旅行した時の内容を数回の記事に編集したものです。
南の島旅行記vol.8
八重山でジャングルの島と言えば・・・
そう西表島だ。沖縄本島に次いで大きい島で、その9割以上が熱帯、亜熱帯の原生林でおまけにそのほとんどが山。
道路のあちらこちらに、天然記念物の”イリオモテヤマネコに注意!”の看板がある。
イリオモテヤマネコは、夜行性なので日中に見ることはまずないらしい。
こんな大にゃんこだ。
にゃんこさんでも、生粋の野生のにゃんこさんなので、決してにゃんにゃんゴロゴロというような甘えた一面は持ち合わせていない。
The 野生!
野生の王国のような西表島にいざ出発!
また、いつもの離島桟橋から、今日もやっぱり妻の希望でドリ船に乗り、西表島の南の港である大原港まで35分で到着。
ドリ船って何?と言う方は、この記事を見てね↓
港から坂を上がったところにレンタカー屋さんがあったので、そこで車を8時間調達しようと思ったが、あいにく車がない!
他のレンタカー屋さんも同じ。
なんてこったい!!
年末年始や学生の休み期間中の離島のレンタカーは、石垣島以外は前日までに予約を入れておく方が良いと思います。
仕方がないので今回は、バスでお目当ての由布島まで行くことにしました。
このバスの本数がこれまた少ないので、由布島は、昼過ぎのバスまで待つことになりました。
それまで時間がまだ3時間もあるので、すぐ近くの仲間川の遊覧船に乗ってみることにした。
仲間川の遊覧船
船に早速、乗ってみての感想は。。。
わぁ~。theジャングルっていう感じ。
川か陸かわからない所にマングローブが生い茂っています。
ちなみに、マングローブと言う名前は、
亜熱帯や熱帯の河口・潮間帯の泥地に発達する特異な植物群落。
出典:広辞苑
ということで、木の名前ではないです。
途中、一瞬でしたがカンムリワシも見ることができました。
どんどん川を上っていく。
上流には、壁のように山々が連なっている。
正に昭和の時代にテレビの水曜スペシャルで探検特番をやっていた川口浩状態。
(平成生まれの人、訳のわからんことを言ってごめんなさい。でも、興味があったらググってね。)
船は、この先で終点。
西表島で貫禄のサキシマスオウノキ
終点には、立派なサキシマスオウノキがありました。
ガイドさんのお話から、推定樹齢400年、高さ18mもあるこの木の特徴は、根本の大きな板状の根っこで板根と言うそうだ。
この辺りの地下は、すぐに岩盤になっているので根が十分に地中深く入れず、木が重さに耐えれるように大きな板状の根っこで支えるように進化したらしい。
サキシマスオウノキを見た後、船はもと来たところを下っていき乗船場に戻りました。
お昼はヤシガニ
ちょうどお昼時になったので、妻のたっての希望でヤシガニを食べに行きました。
妻は大満足で喜んで食べていたが、まったりした味は私は今一つ。
まぁ妻が喜んでいたので良しとしましょう。
お昼ご飯も済ませ、ちょうどいい時間になりました。
バスの停留所に行き、上原行のバスに乗ることにしました。
ふだんは車で移動し、運転手は私なので、移動時にのんびり景色が見れるのはうれしいですね。
きれいな海をながめて20分ちょっとで楽園の島、由布島に到着しました。
由布島で水牛車
由布島は、昔は、この島にはこの辺りで唯一、きれいな水が湧き出ている所があったので、開墾時の居留地になっていました。
現在は観光の島になり、島へは水牛車で渡ります。
途中、お仕事が終わった水牛さんとすれ違った。
お仕事を終えてのひと浴びは格別。
水牛車を降りて由布島へ上陸。
島には、蝶々が温室に放し飼いにされている場所があるので見に行くことにしました。
すると、私の頭に肩に蝶々がとまり、周りにもひらひら飛んでいます。
ここは、天国か?
と錯覚するぐらいの景色でした。
まさに楽園です!
ここの蝶々は、ふつうに人の頭や肩にとまってくるので、本当に癒されますね。
温室を出て海岸の方へ出ると、隣にある小浜島が見えました。
小浜島との間はヨナラ水道と呼ばれ、マンタが見ることができる上級者向きのダイビングスポットです。
天気も良く温かいので本当に楽園という文字がぴったりの島です。
あまりの心地よさについ長居をしてしまい、気が付けば水牛車の最終便のアナウンスが流れていました。
急いで最終便に乗り、乗車中に牛方のおっちゃんの三線を聞きながら由布島を後にしました。
帰る術がない!
西表島側に到着し、来た時のバス停まで行き、さて何時のバスかな?と悠長なことを言っていると・・・。
ああ!バスがなーい~!!△×□。。。
いつもならきちんと帰りの便の時刻を確認しておくのですが、今日に限ってなぜか見ていなかったんです。
南の島の陽気のせいでしょうか?
ここから港まではバスで20分ちょっとということは、歩くと1時間ちょっとはかかる。
それでは、石垣島に戻る最終の船に間に合わない。
しかも妻は股関節が良くないのでそんなに歩くことは無理。
観光地と言ってもタクシーもいないし、さてどうする?
人生初のヒッチハイクー島のおじいとおばぁの神対応!涙;
仕方がないので、最後の手段で人生初のヒッチハイクをすることにしました。
夕方なので、ただでも車が少ない西表島でさらに車が少ない時間帯ヒッチハイクとは、ちょっと無謀かも。
それでも天は我を見放さなかった!
30分ほどして1台の車が止まってくれ、中から降りてきたのはセメントの粉にまみれたおじぃと少し腰の曲がったおばぁでした。
島の道路工事をしていて、今日は仕事も終わって帰る途中とのこと。
私が事情を説明し、港まで乗せて行ってもらえないかとお願いしたところ、おばぁが一瞬おじぃと顔を見合わせた後、”こんなきたない車で申し訳ないが、それでも良ければどうぞ。”と言ってくれました。
後ろには足元にセメント袋がおかれていたので、おばぁが”こんなきたない車で服が汚れるから、セメント袋を後ろに移動させるのでちょっと待ってね。”と言った。
セメント袋は、20kgあったので私が”乗のせていただけるだけで十分ありがたいので、
どうぞそのままで”と言ったのですが、おばぁは、曲がった腰で20kgのセメント袋を車から引きずり出して、後ろのトランクに入れました。
そして、”本当にきたない車ですまないねぇ”と言って座席周りのセメントの埃をタオルできれいに拭いてくれました。
神だ!
私たちは、寒い冬に温かい南の島に来て、すばらしい自然の輝きに魅せられましたが、このおじぃとおばぁに助けられて、心の中まですっかりここちい温もりで癒されてしまいました。
港の乗船場のすぐそばにまで車を付けていただき、何かお礼をと思い住所と名前をお聞きしようとしたら、”気をつけて帰ってね”と言うなりすぐに車に乗って帰ってしまわれました。
おかげで無事帰りの船の最終便に乗ることができ、石垣島に着いた時には、夕日が美しく1日の終わりを惜しむように水平線に浸かるところでした。
to be continued.