50代で子育て専業主夫になった私の日記

50代で初めての長男が誕生し、何もかもが180度変わりました。そんな初めての世界に感じたことを気分転換も兼ねて日々綴っているブログです。

最近のUber Eats配達員とテンバイヤーに見る、今どきの働き方

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このところ良い天気続きなので、毎日、朝2時間、昼から3時間、息子の自転車遊びや虫取りに付き合って忙しいボイジャーです。

 

まぁ、他にやることは山ほどあるんですが、十分に外遊びに付き合うと、やっぱりご飯もよく食べてくれるし、自分でやらないといけないことも自分からやってくれる傾向になるのでいいかなぁと思っています。

 

そんな忙しい時間の中、息子と一緒に朝ご飯の時に、テレビでUber Eatsの配達員交通マナーが問題で、事故まで起きているというのを10分ぐらいやっていたんです。

 

このニュースを見て、最近マスクやトイレットペーパーなどの転売問題共通するところがふと感じられたので今回記事にしました。

 

Uber Eats配達パートナーがちょっと社会問題に

 

Uber Eatsは、新型コロナ禍という状況も追い風になって、サービス地域は現状、11都市限定とはいうものの、2年前から27倍の対応店舗数という右肩上がりのビジネスです。

 

このビジネスは、働く側からみてもとても始めやすく、学生のバイトの代わりとしても人気の職種となりつつあるようです。

 

その理由は、お客は、事前にクレジットカードで支払いを澄ましているので、業務内容は、純粋に荷物を届けるだけということや、使用インフラは自転車でもOKという手軽さ。

 

自転車は、ご存じの通り一方通行の規制は対象外なので、常に配達先への最短ルートが取れるということや、ガソリン代もいらないということも後押ししているのかなぁ?って思います。

 

作業内容は、いたって単純。

 

注文された品を届けるだけ

 

ピザ屋のデリバリーのように時間制限のペナルティもない

 

このような好条件なので、参入者が急増し、現状は、受注の争奪戦になっているそうです。

 

そのような焦りからか、受注数を伸ばすため、とにかく早く品物を届けて、出来高を伸ばそうとする配達人が多くなり、その状況が、交通違反や最悪、事故にまで発展しているケースが増加しているのだとか。

古本転売の中古チェーン店仕入れでも同じことが

 

というのも、私は、今から十数年前に古本転売をやっていました。

 

今だったら、“え~、テンバイヤー?”なんて白い目で見られそうですが、決して人の足元を見るような商売はしていませんよ。

 

もちろん、古物商免許もきちんと取り、全うな商売です。

(現在は、免許も返納し辞め、趣味の自分の読み終えた本を出品している程度です)

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(私がかつて古本転売をやっていた時の記念に取っておいた商標プレート) 

 

本の仕入れ先は、いろいろあるのですが、その中の一つに中古本販売チェーン店から仕入れるということもやっていました。

 

正直、中古本販売チェーン店は、仕入先としては楽に仕入れができるので結構利用させてもらいました。

 

しかし、世の中にビジネス雑誌などで古本転売が副業で儲かるとか報道され始めてから、古本転売の状況は変わりました。

 

まず、中古本販売チェーン店では、露骨に店の棚の本を端から端までかたっぱしから、小型のバーコードスキャナーで本のISBN番号をスキャンして、利ザヤが出る商品だけを抜き取る、その名も「ビームせどり」をする人が激増したんです。

 

☆「せどり」と「せどらー」
 「せどり」とは、古本屋の本棚に並んでいる本の背に書かれているタイトルや著者名、出版社名を見て、価値のある高値売買ができる本を見つけ、本棚から手に取って購入し、第三者に転売することを言います。

この転売を行う者を、現在では「せどらー」と呼ばれています。

 京都で古くから古書店を営んでいる知人からの話によると、古本屋同士の取り次ぎで目利きを活かして本の転売を生業としている「せどり屋」と呼ばれる人たちがいましたが、同業者の中ではあまり良い印象を持たれていなかったようです。

 また、古本屋業を生業にする場合は、開業地域の古書協会に入会させてもらうのが一般的ですが、この協会員の古書店からは、今でも「せどらー」は、異端と見られることが多いようです。

 

お客さんがいる場所でも、平然と本棚に貼り付いて、本をずらしてバーコードリーダーのビームを飛ばしている様子は、一瞬、店員の棚卸か?と思うほどの光景です。

 

しかも、単行本半額とかのセール時には、このようなビームせどらーうようよ

購入量もカゴ4個分とか普通にあり、通路に並べて取り置き状態。

 

また、ビームせどらーの風貌も、よれよれのシャツに作業ズボンかジャージ&スリッパ。

 

そして、予想通り、しばらくしてビームせどり禁止の御触書が店頭に貼られていました。

 

当然の結末です。

 

ちなみに、私が当時、古本を購入していた時は、多くても1回20冊くらいしか購入しません。

 

また、本を選ぶときは、じっと本棚の本のタイトルと著者、出版社を一つ一つ丁寧に見て、これだと思った本だけ手に取って、書き込みやよごれ、破損などの状態を確認して問題がなければ購入します。

 

まぁ、万が一書き込みや破損があった場合は、返品に応じてはくれるのですが、そのためだけにお店に行くのも面倒なので、購入時にしっかりチェックします。

 

少し、話が脱線しましたが、このような流れで、中古本販売チェーン店でのせどらーは、現在では、かなり減りました。

 

しかし、「せどらー」は、いなくなったわけではなく、対象商品をCD・DVD、ゲームソフト・ハードに移し、今では家電品から日用品にまで、利ザヤさえ確保できるものであれば何でも転売しています。

 

かつての「ビームせどらー」は「テンバイヤー」となってパワーアップし復活したのです。

 

 もちろん、転売自身は何ら問題ではないと思うのですが、「テンバイヤー」の大きな問題は、一般生活者の生活必需品の購買を脅かす買い占めを行った上、買い占めた商品をネットで法外な値段で一般生活者に売りに出すという行為です。

 

正に時代劇に出てくる悪徳商人が、庶民を苦しめている構図そのもののように映ります。

 

まとめ

Uber Eatsの配達員の問題もテンバイヤーの問題も共通している部分は、目の前のお金の獲得に執着するあまり、法に触れなければ、いや法に抵触してもお咎めが軽いなら他の人の迷惑や嫌悪をものともせず、ガンガン行ってしまう所だと思います。

 

「共存共栄」ではなく、数学の巨匠、岡潔の言葉を借りれば「生存競争」というべき働き方。

 

「働く」ということは、もちろん日々の糧を得るということもあると思いますが、人間が社会的生物である以上、その他にも社会的意味があるのだと思います。

 

その社会的意味とは、一緒に「働く」仲間との間では、「はたをらくにすること」、自分が働くことによって提供するものにあたっては、相手が喜んで使って、役に立っていることだと思います。

 

そのために全力で作業に尽くすということが「働く」ということだと思うのです。

 

子を持つ親として、子どもの活躍する時代の働き方は、技術の進化で現在よりかなり異なった風景になっていると思います。

 

それでも、前述した「働く」ということに対する概念は、人間が社会的生物でなくならない限りは、不易な部分だと思うので、特に多くの若い方に是非一考していただくことを願ってやみません。