子育て&家事&夜勤バイトを日々こなしているボイジャーです。
本当に、子どもができてから50代にして人生で一番忙しい毎日を送っています。
新聞は、毎朝速攻で一通り目を通しますが、テレビは、特別な理由が無い限りは、まず見ることはないです。
その代わり、ポケットには必ずスマホが入っています。
隙間時間に,世の中の出来事などをgoogleでチェックしています。
そのような中、昨日、「クローズアップ現代+」でトレンドブログについて特集をすることを新聞で目にしました。
これは、私もブログを書いているので、要チェックと思い、ビデオの録画予約をし、今日の早朝、息子が寝ている間に見ていました。
お題は、「追跡!トレンドブログー新型ウィルスでも注目」
一通り見終わって、元高校の情報科で生徒や先生に情報リテラシーも教授していた私の目から見ても、良い内容でしたので、私の知見もプラスして読者の皆さんにシェアしたいと思い、この記事を書きました。
※記事中の引用個所は、番組中の文言の引用です。
トレンドブログって何?
ブログを書いている側の方なら説明するまでもないことだと思いますが、トレンドブログという言葉を初めて耳にする方もおられるかと思いますので、さらっと説明したいと思います。
トレンドブログとは、その時々において、世間の人々の多くが知りたがっている情報についての記事をタイムリーに次々提供するブログのことです。
例えば、昨今では、コロナウィルスについての記事や、マスク・トイレットペーパー・ティッシュペーパーなどの買い占めについての記事などです。
ちなみに、ブログは、このトレンドブログのようにタイムリーなことをテーマにするのではなく、一つのことについてある程度テーマを絞ったブログを特化型ブログと言います。
トレンドブログが広まる理由
番組の中でトレンドブログガ広まる理由は、トレンドブログを作る側と読者側それぞれにあるとしています。
トレンドブログを作る側の理由
トレンドブログを作る側の理由は、番組では以下の3つを挙げています。
・ちょっとしたコツをつかむだけで、アクセス数が飛躍的にアップする。
(広告をブログに掲載することにより、読者が広告をクリックしたり、物を買ったりした結果、ブログ運営者に報酬が支払われるサービスを利用)
・初期投資があまりかからない。
・成功しているトレンドブログ運営ノウハウがお金になる。
番組では、紹介されていませんでしたが、現在、トレンドブログで利用されている広告サービスは、Google Adsenseと呼ばれるサービスが主流になっています。
一般的に、ブログ広告による報酬支払は、読者が広告をクリックした後、購買活動を完了した場合にのみ成立します。
これに対し、Google Adsenseは、読者が広告をクリックしただけで報酬が支払われます。
さらに、ブログに貼り付ける広告は、Googleが自動的に設定します。
しかも、サービス利用料はかかりません。
このGoogle Adsenseの登場により、Googleのポリシーに違反しないと言う条件さえ満たせば、読者がブログに貼り付けた広告をクリックするだけで報酬が得られる、すなわち、広告を貼ったページのアクセス数をアップさせるだけで収益になるという手軽さがトレンドブログを増加させているのではないでしょうか?
トレンドブログの読者側の理由
番組では、トレンドブログについて街頭インタビューを行い、いくつかのインタビューが紹介されていました。
その回答は、
・面白そうなものは、ついつい見てしまう。
・あれ?なんだろう?と思ったものについつい調べてしまう。
というものでした。
番組の説明では、トレンドブログの記事は、読者は、知りたい欲求と同時に誰かに知った情報を話したいという欲求が起こって拡散すると説明していました。
個人的には、スマホの普及が大きく影響していると思います。
トレンドブログの何処が危ない?
番組内では、
世の中のトレンドを扱ったブログの中には、実際に自分で取材をして記事を書いたり、経験や知識を基に役立つ情報を発信しているものもあります。・・・中略・・・中には、誤った情報や根拠の不確かな情報を掲載しているものも少なくない。
と話していました。
そして、少し前に話題になった「常磐道あおり運転」の事件で容疑者関係者の女性と間違われて名前をブログでネット公開された女性被害者の例を挙げていました。
そして、この女性被害者の名前を自分のトレンドブログに掲載していたブログ運営者にもインタビューし、女性の名前を、どのような判断でブログ掲載を行ったのかということを尋ねていました。
ブログ運営者の答えは、
どうしても稼ぎたいっていう気持ちが先行して相手のことを考えずに書いている部分は少なからずある
たぶんやり方としては、すごい汚い部類だと思う
という答えでした。
さらに、このブログ運営者は、漫画の無断掲載で記事を書いていたので、その部分についても問題が無いか?インタビューしていました。
ブログ運営者の答えは、
あいまいというかグレーではあると思うんですけれど
何か問題があればお問い合わせいただくような形にしているので
という答えでした。
続けて、このブログ運営者は、“取材の後、無断掲載していた画像を削除しました”と番組コメントがありました。
補足として、このブログ運営者は、前職中に脳梗塞で倒れ、職を失い、このトレンドブログの世界に入ったという経緯説明をしていました。
個人的には、この問題は、ネット上での匿名性が、“ネット上では、自分は、何をしても自分の行為だとわからないだろう”という意識を高めやすい性質が根底にあるのだと感じています。
その裏付けとして、このブログ運営者は、ブログの世界の中で記事の作成過程では、女性の名前をブログに掲載し、漫画の画像を無断掲載していましたが、インタビューという現実に戻された時に、同じ行為がコメントの通り“相手の気持ちを考えずに書いた”、“やり方としては、すごい汚い部類”と話していることから、物事の良し悪しの判断は、できる人間だと推察できます。
加えて、脳梗塞で倒れ、職を失ったというブログ運営者の社会的立場も、誰でも参加できるトレンドブログに向かわせたのではないでしょうか?
この例での、犯人捜しのような話は、先日、世界が共感したイタリアの校長が語った話の中でも見られます。
それでは、この犯人捜しという人間の性を利用し、お金になるなら手段を選ばずというブログが少なくないという現状をどのようにすれば、改善できるのでしょうか?
広告会社の不適切ブログ対策
番組では、不適切ブログの対策として広告提供会社が行っている例として、Googleの実例を挙げていました。
以下、番組中にGoogleで実施されているとして紹介されていた実例を2つ示します。
・必要時にGoogleポリシーを見直すとともに、ポリシーに違反しているサイトへの広告供給を停止する。
・医療関係など専門性の高いサイトを検索上位に表示する。
個人的にはその他に、広告サービスのGoogle AdSenseの審査も年々厳しくなっていっている感じを受けます。
ネットを見れば、AdSense審査ネタのブログの山です。
この例のように、企業も不適切ブログの社会的影響を重く受け止め、前向きに対応しています。
不適切トレンドブログの見分け方
番組では、不適切トレンドブログの見分け方について以下の3つを挙げています。
・自分で情報を見極める。
・情報の出所を確認する。
・その情報を自分の玄関に貼れるか?
最初の方法については、具体的に記事の題名の末に“~について調べてみた。”や“~いかがでしたか?”が付いたものは信憑性が薄い記事の可能性が高いと話していました。
2番目については、出典明記、引用明記などがされているか?という説明でした。
最後については、読んでいる記事を自分の玄関前に貼り付けて、誰に見られても説明できる記事であるかというような趣旨の説明でした。
まとめ
最近では、コロナウィルスに端を発した、マスク不足に引き続き、デマによるトイレットペーパーやティシュペーパーの店頭在庫切れに見られるように不適切な情報による世の中の混乱は、第4次産業革命を迎える現代では、瞬く間に進んでしまいます。
個人的には、これだけ経済的格差が拡がった現代社会では、悪意のあるサイトや第三者を無視したサイトで収益を上げようとするサイトは企業の努力も空しく無くならないでしょう。
だからこそ、デマブログに踊らされないリテラシーを個人が持つ必要があると考えました。
そのために、この番組で3つの方法が掲げられたように、スマホの記事を読む時は、ただ眺めるように流し読みをするのではなく、批判的に読むことが大切だと思います。
それに加えて、ネット上の情報の取り扱い方について、著作権など最低限の法的知識もこれからガンガンスマホを使うであろう息子のためにも知っておく必要があると改めて思いました。