杉玉ってご存じですか?
ご存じの方もおられるかも?ですが、よく造り酒屋の店先に吊るしてある、まっくろくろすけの親玉みたいなやつです。
今回も、この杉玉をいつもの「ささやまの森公園」で教えていただきながら家族3人で作ってきました。
入り口の看板に‟第一回”と書かれている通り、今回は、2週に分けて教えていただきます。
これ実は、作りに行ったのは昨年の秋なんです。
仕上がった後、すぐにアップしようと思ったんですが、父が急逝したのでそれどころではなくなり、今になってしまいました。
ちょっとタイミングが2カ月ほどずれましたが、不格好ながらも楽しく出来上がりましたので、今回、作っている過程を紹介したいと思います。
1日目ー屋根とかご作り
1日目は、屋根と杉玉の杉の葉っぱを固定する「かご」を作ります。
まずは、屋根作りから。。。
屋根は、杉玉の上に付けるものでこんなやつです。
これは、今回教えていただいた先生が作ったやつ。
屋根パーツの準備
先生から屋根にする板と柱をもらって、屋根にする部品を寸法通りにノコギリで切断します。
切断線は、息子に直定規の使い方を教えて、印を付ける所は私が教えながら鉛筆でマーキングしました。
マーキングが終わったら、ノコギリでゴシゴシ。
ノコギリは、妻が頑張ってくれました。
材料を火であぶる
さて、この屋根を作るための板と柱を頂き、まずは、木をバーナーで炙ります。
炙ることで防腐の役割を果たしてくれます。
木を使って屋外に置くものを作る場合、よくやりますね。
まんべんなく炙り終わったら、しばらく冷まします。
ちなみに、網の上の木は、関係ないです。
10分ほどで冷めるので、その後は、ひたすら新聞紙で炙った木をゴシゴシ磨きます。
ここは、息子の出番です。
息子も頑張って磨いてくれました。
屋根板の組み立て
屋根板にする板を柱にビス止めします。
いきなりビス止めすると板が割れてしまう場合が多いので、ビス止め箇所を赤鉛筆でマーキングし、その個所を、四ツ目錐で穴あけします。
穴あけは、妻と私がやって、ビス止めは息子がやりました。
板の下に、1本柱が通っています。
実は、この錐で穴を開ける作業は、ほとんど私がやったのですが、普段、錐なんか使ったことがなかったので、見事に手のひらに豆ができてしまいました。
次に自分で作る時があれば、この部分は、まちがいなく電動ドリルと電動ドライバーを使うと思います。
それにしても、息子くん、意外と力があって器用です。
作業すること40分で屋根がほぼ仕上がりました。
後は、屋根のてっぺんに竹の化粧柱を付けて完成です。
ここで、お昼になりました。
お昼は、お弁当持ちです。
ちなみに、息子のお弁当は、これです。
おでん、ソーセージ、卵焼き、キュウリ、レタスと何とも特別感がぜんぜんないお弁当ですが、全部完食してくれました!
息子くん、ありがとう!!
ちなみに、妻と私はおにぎりを適当に握って食べてました。
でも、家族三人でいい空気の中、山の紅葉を愛でながら、おしゃべりしながらのランチタイムは、家族にとってプライスレスですね。
さて、そのような間に、なんと竹の化粧柱は、先生がちゃちゃっとつけておいてくれました。
ということで、屋根は完成!
先生ありがとう!!
昼の部は、かご作り
昼からは、杉玉のかご作りです。
杉玉は、どうなっているのかと言いますと、球体の骨組みを竹で作って、その骨組みに杉の葉っぱをひたすら差し込んでいくというものです。
骨組みにする竹は、あたかじめ先生が用意していただいていたものを使います。
竹はまっすぐなので、火であぶりながら曲げ、輪っかを作ります。
コツは、あせって火に長く炙っていると竹が燃えてしまうので、少し炙っては竹に力をかけて曲げの繰り返しをこまめに繰り返し、良い曲がり具合になったら、炙る場所をずらして同じように曲げます。
また、曲げる時に力をかけすぎると竹が折れてしまいます。
一度、折れてしまった竹は、使うことができないので、力加減に注意しながら曲げていきます。
コツコツ炙ってはちょっと曲げての繰り返しを丁寧にやるほど、最終的に真ん丸の輪っかが作れます。
今回は、輪っかの最後は、針金を巻いて留めました。
輪っかは、大きい輪っかが4個と中ぐらいの輪っかが2つ、小さい輪っかが2つ作ります。
輪っかができたら、組み合して針金でずれないように留めます。
こんな感じです。
組み合わせの途中で時間切れとなってしまったので、残りは宿題ということで自宅ですることになりました。
自宅でかご作り
翌日、自宅にかご作りの材料を改めてみると、そのうちの一つがなんと折れているのが判明。
材料は、きっちりしかいただいていなかったので、さてどうしたものか?
としばし考えた末、自宅の裏にゴミで捨てる柄の折れた古い竹ぼうきがあることを思い出し、それから竹ひごを作ることを思いつきました。
その竹ぼうきの柄がこれ。
かなりボロボロだったので、竹ひごが取れるかどうかちょっと心配でしたが、何とか取れました。
この竹ぼうきの柄を鉈で割って、鉋をかけて大きさを整えたものが画像の下の方の竹ひご。
上の方は、先生が用意してくださったもので、私が作った竹ひごは大きさがまだまだ大きいですね。
ということで、愛用のスウェーデン製のモーラナイフで同じ大きさまで小さくしました。
これが愛用のモーラナイフ。
切れ味抜群で、息子のお食い初めのスプーンは、私たち夫婦の結婚記念樹の桜の木を剪定した時の枝材を残しておいたものを、このナイフ一本で作りました。
下のスプーンが、結婚記念樹から作った四季咲きの桜材のもの、上は半年後に銀杏の木で作ったスペア。
オリーブオイルを定期的に塗ってメンテナンスすると、長持ちします。
ちょっと脱線してしまいましたが、竹ひごも無事だいたい同じのものができました。
左が先生からいただいたもので右が今回作ったもの。
そして、輪っかもすべて作り終わり、かごができました。
2日目の杉玉本体造り
1週間後にいよいよ本体作成の予定だったんですが、その当日の早朝に父が急逝し、予定はキャンセルとなりました。
それから、2週間くらいは本当にバタバタで、余裕がなかったのですが、それでも息子も完成を楽しみにしていたので、特別に先生にお願いして杉玉本体の作り方を教えていただける日を設けていただきました。
本当に、先生には感謝です。
ということで後日、杉玉本体の作り方を教えていただきました。
杉の葉っぱをかごに差し入れる
やることはいたってシンプルで、まず、かごに吊るすための上の紐と木札を付けるための下の紐を付けておいて、あとはひたすらかごに杉の葉っぱを枝からむしっては突っ込むの繰り返し。
でも、ここで大失態に後から気づきました。
杉の葉っぱを差し込むのに集中していたあまり、なんと、この作業の部分を写真に取り忘れてしまいました。
すいません。
ということで、すべて杉の葉っぱを突っ込んだ所の写真がこれです。
上の屋根に杉玉を吊るして、ぼうぼうの杉の葉っぱをチョキチョキしていきます。
ちなみに、チョキチョキしているのは私です。
屋根と比べてかなり大きい杉玉になってしまいました。
でも、最初なので良しとしましょう。
まとめ
今回作った杉玉は、私が作ったジャンボ杉玉と妻の作った杉が荒めの杉玉の2つ。
作った杉玉は、私のジャンボ杉玉は、自宅の庭の屋根に吊るし、妻の杉玉は、玄関に吊るしました。
庭に吊るしたジャンボ杉玉は、こんな感じです。
息子も大はしゃぎで喜んでいました。
杉玉は、本職に作成を頼むと1個3万円~だそうで、これを趣味で作っていたのが、副業になったと言う人もいるとか。
今回の杉玉作りは、妻が言い出しっぺで、私が‟なんで杉玉なん?”と最初はあまり乗り気ではなかったものの、作っていくうちに、私が一番のめりこんでいたかも?
杉玉は、材料も少しの竹と屋根と下げ札の木、そして杉の葉っぱ、麻紐、針金、留めネジがあればできます。
材料費としては、杉の葉っぱさえ調達できれば、二千円も有れば十分だと思います。
あとは、根気だけですね。
今回、作り方がわかったので、機会があれば、また2つ目を作ってみたいと思います。